この記事では、薬剤師なら一度は経験するであろう「保健所立ち入り検査」が来た時の対処法について、ポンの経験談をもとに詳しく解説していこうと思います。
読んでね♪
保健所立ち入り検査とは?
保健所立ち入り検査とは、おおまかにいうと
- 調剤薬局の施設基準を満たしているか?
- 設置しておかなくてはならない備品や書籍
について確認されます。
細かい項目については後述します。
大抵の場合抜き打ちでくることが多く、アポなしで保健所の方が来局されます。
正直めっちゃ焦ります。
普段から薬局管理はしっかりしているつもりですが、それでもやっぱり嫌なものは嫌です。
細かいところを見られて、
「廃棄記録を見せてください」
「冷蔵庫の中を確認させてください」
など、いろいろ言われて時間もとられます。
繁忙期に来られると最悪なのですが・・保健所の方も嫌がらせしに来ているわけではなので、なるべく嫌な顔せずに立ち会いたいものです。
特に指導を受ける可能性のある事項
ここに載せている以外でも指摘項目はもっとありますが、あまり具体的に載せると地域バレの危険もありますので・・一部公開することにします。
掲示物が正しく更新されているか?
薬局の情報(住所、電話番号など)勤務している薬剤師の状況。
薬局は、薬局の状況が変わると必ず保健所に「変更届」の提出が必要になります。
勤務体制もそうですし、レイアウト変更に関してもそうです。
提出済みの情報と、掲示物に違いがあった場合は、確実に指摘されると思っていいでしょう。
また、許可証などがしっかり見える位置に掲示されているかということもチェックされるポイントになります。
薬局の構造設備
調剤をする上での構造設備の事ですね。
薬機法第6条第1号、第26条第2項、第13条第2項第1号、第23条、第28条第3項第1号、第39条第2項に基づき定められています。
薬局等構造設備規則(やっきょくとうこうぞうせつびきそく、昭和36年2月1日厚生省令第2号)
また、ポスターの掲示の位置についての指摘など、細かいところまで指摘されることがあるので要注意です。
麻薬、覚せい剤原料、向精神薬、毒・劇薬、毒・劇物の管理と取扱いについて
薬局が取り扱う薬の中でも特に注意が必要な薬ですね。
麻薬は1錠でもずれれば即報告ですが、向精神薬についても厳しく注意されます。
実際に誤って多く患者さんの手に渡っていれば、不正に使われる可能性のあるお薬なので注意が必要です。
保管状況や帳簿記録など、全てどこにあるかを把握しておき、聞かれたらすぐに見せることができるようにしておきましょう。
業務手順書の更新
薬局を運営しておくうえで必要な、業務手順書について確認を求められたことがあります。
業務手順書は会社が作っているものなので、チェーン店の薬局が独自に変えるものではないです。
保健所からの指摘内容を会社に伝え、業務手順書を改善してもらうのもいいでしょう。
管理記録簿の記載内容(研修実施記録、冷所の管理状況の記録等)
研修や勉強会の実施記録、冷所の管理状況の記録について確認を求められることがありました。
調剤室の冷蔵庫を確認して、保管方法や温度が保たれているかを見られることがあります。
また、管理記録簿は、
- 毎日の勤務状況
- 薬局の開局状況
- 毎日の処方箋枚数
- 調剤室、冷蔵庫の温度
など、記載するべき事項がたくさんあります。
毎日記載するようにして、抜け漏れがないように心がけましょう。
医薬品譲受の記録
他の薬局から医薬品を購入したり、売ったことがあれば、その記録はしっかり残しておきましょう。
履歴を確認される事があります。
パソコン管理を主体としている所が多いですが、できれば用紙での保管でと指摘されたことがあります。
幅とって仕方ない・・。
医薬品の廃棄記録(調剤でのロスや期限切れ廃棄等)
医薬品を廃棄した記録を残しているか?また、どうやって廃棄したか、期限切れをそのまま置いていないか?などの確認が入ることがあります。
まあそりゃおいてませんが・・、その廃棄した記録を見せてくださいと言われることがありますので、記録用紙の位置はしっかり把握しておくようにしましょう。
処方箋の保管状況
処方箋が調剤室外に保管し、正しい管理方法で管理されているか?
「正しい管理方法ってなんだよ??」ってなりますけど、そういった事を聞かれることがあります。
また、各処方箋の保管期限通りに保管されているかを確認されることがあります。
実際に僕も保健所の人に聞かれました。
この対策としては、日ごろから処方箋をまとめている段ボールなどに、「〇〇年〇〇月に廃棄」など、いつから捨てていいかを記載するようにしておきましょう。
整理しやすくなるし、また、廃棄もしやすくなります。
僕のところは最初からこの対策をしていたのですんなり答えることができました。
焦った・・・。
販売方法について
OTCの陳列方法について指摘を受けることがあります。
一類、二類、三類医薬品がしっかり分けて陳列してあるのか?
陳列方法が不適切だと指摘を受けてしまうので、しっかり分けて置くようにしましょう。
また、投薬台からOTCの陳列棚が近くても指摘を受けることがあります。
構造上の問題なので、「どうしろってんだよ!!」って思いましたが、会社には指摘内容を報告しておきましょう。
正しい販売方法を行っているか?
陳列の問題ではなく、販売状況を確認されることがあります。
これが恐ろしい・・
保険所の方がこの抜き打ち検査がある前に、一般人を装って販売状況を確認するという方法がとられているというのを聞いたことがあります。
正直見破るのは不可能だと思います。
指摘を受けないためにも日ごろから、販売方法を守ってお売りするようにしましょう。
「そこまでやるか??」って気はしますが・・。
保健所の立ち入り検査が来た時の対処法 まとめ
いかがだったでしょうか?
立ち入り検査終了後は、「立入検査指導票」というものを渡されます。
検査結果ですね。
この指導票に検査項目が載っています。
地域性があったり、保健所の人も人間なので、その人によってどこまで聞いてくるかは違ってきます。
自分の地域の検査項目を詳しく知りたい人は同じ保健所の管轄内の薬局の指導票を見せてもらうと具体的にわかると思います。
チェーン店だと、連絡を取り合っているところもありますね。
保健所の立ち入り検査は抜き打ちでくることがほとんどです。
急に来ても慌てないように、事前に指摘されそうなところは指摘されないようにしておくか、どうしようもなさそうなところは「聞かれた時にどうするか」の対策を立てておきましょう。
薬局長は立ち入り検査の内容について把握しておくことはもちろんですが、一般の薬剤師もしっておいたほうがいいです。
なぜか店長不在時に「抜き打ち検査に合ってしまう」ことがあるからです。
僕の立ち入り検査デビューは、店長不在時でした。めちゃめちゃ焦りました。💦
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