働き方

薬剤師のためのクレーム対応。クレームを通して患者の満足度をあげよう。

薬剤師のポン
薬剤師のポン
こんにちは。ブロガーのポン(@ponnenmaru6)です。

この記事では、職場でクレームを受けた時の対処法について、調剤薬局で、現役薬剤師のポンの経験談をもとに紹介していきます。

読んでね♪

2021年8月13日追記

苦情とクレームの違い

患者さんから受けるクレームですが、クレームだけでなく、苦情も存在します。

あまり詳しく区別されていない印象ですが、

  • 苦情とは、不平不満を言うこと
  • クレームとは、何らかの賠償を要求すること

です。

患者さんから連絡があり、

「薬が足りなかった!!次回から気を付けて!!」と言われた。

これは苦情です。

また、「薬が足りなかったので、うちまで届けてほしい」と言われた。

これが、クレームです。

クレームの種類

そもそもクレームは、大きく分けて3種類しかありません。

  • クレームの内容が正当かつ、その要求も正当なもの
  • クレームの内容が不当でかつ、その要求も不当なもの
  • クレームの内容が正当であるが、要求が不当なもの

では、その大きく分けたクレームの対応例についても見ていきましょう。

  • クレームの内容が正当かつ、その要求も正当なもの→誠心誠意の謝罪を行う
  • クレームの内容が不当でかつ、その要求も不当なもの→その場で断る。曖昧な返事はしない
  • クレームの内容が正当であるが、要求が不当なもの→結論が明確な場合はその場で断る。迷った場合は上司と相談するか、いったん預かる。

大きく対処法はこの3つにわけて考えておきましょう。

ベースを作っておけば、「どう動くべき」かが見えてきます。

では、実際に薬剤師が受けるクレームにはどのようなものがあるのか、見ていきましょう。

薬剤師が受けるクレームについて

待ち時間が長いことに対するクレーム

多くの患者さんは、「薬を出すだけの薬局が、そこまで時間がかかることはない。」と思っています。

例えば、目薬1本だけでている処方箋で、患者さん自身は3~5分もすれば薬が出てくると思っている方がほとんどです。

ですが、現場では、その前に来た方々の調剤が溜まっている場合もあります。そのため、目薬1本でも、順番を前後させない限り、調剤に時間がかかってしまうことがほとんどです。

また、実際に一包化などで作るのに1時間ほどかかるような調剤もあります。

初めて来られた患者さんは、その調剤にどれくらいの時間がかかるかはわかっていないです。

そのため、そのことを伝えずに調剤を開始し、時間がかかってしまうと、クレームが発生するケースがあります。

患者対応により起こるクレーム

薬剤師自身の言葉遣いや、対応により起こるクレームもあります。

相手の質問に対して真摯に答えなくて起こるクレームや、薬のモニタリングに熱が入りすぎて、根堀り葉堀り患者さんの情報を聞いてしまって起こるクレームもあります。

薬に対して真摯に向き合うことも大切ですが、その前に患者さんが使う薬ということを忘れてはいけません。

患者さんとのコミュニケーションを大切にしましょう。

誤調剤により起こるクレーム

患者さんに対して誤った薬を調剤してしまったり、錠数の入れ間違いや、異なる規格を調剤、投薬してしまうとそれはクレームにつながります。

薬を取り違えて調剤するのは、薬剤師は絶対にやってはいけません。

しかし、人間ですので、どんなに注意をしていても些細なミスはあります。

それがきっかけで類似医薬品の取り間違えのため、重大な被害が発生するケースもあるかもしれません。患者さんの視点で考えても、それがクレームになるのは当然です。

もしかしたら、気づかずに服用していて、後になって健康被害が生じ、クレームに発展するケースもあります。

 

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薬剤師は患者さんに薬を提供する最後の砦です。

患者さんに対するミスが怒りになるのは当然です。

会計時に発生するクレーム

調剤薬局の料金は、調剤基本料や薬価、調剤料など、さまざまな料金が入り組んで、それに保険が絡んで金額ができます。

そのため、その内訳を知らない患者さんからのクレームを受けるケースもあります。お薬手帳の有無で料金が変わることなどは知らない患者さんも多いです。

現状お薬手帳をもっていくことで、薬の料金は少し安くなるのですが、持参し忘れた患者さんからいつもの料金より高くなっていることでクレームを受けたこともあります。

もちろん価格についてもそうですが、おつりの渡し間違えでクレームに発展するケースもありますので気を付けましょう。

医師からのクレーム

服薬指導や、疑義照会で医師から薬剤師に吐かれるクレームがあります。患者さんに対して、医師と薬剤師で説明する内容が若干違うことで起こるクレームを経験してきました。

医師が、患者さんに対して、治療方針を説明した後、薬剤師が同じ患者さんに薬の説明とそれに対する副作用についてお話したため、患者さんが不安に感じてしますケースです。

医師と薬剤師間の信頼関係ができていないと、これがクレームに発展するケースがあります。

もちろん薬剤師は、患者さんのことを考えて薬のことをお話していますが、患者さんに薬のリスクを過剰に説明し、医師の治療方針を変更させられたと感じられてしまうことがあります。

クレームの対応法

患者さんの言葉に耳を傾ける

まず、患者さんがどのようなことでクレームを言ってこられたか、よく聞き取りましょう。

患者と薬剤師のコミュニケーションエラーによるクレームもあるため、患者さんの怒りが爆発しているときに、どれだけこちらが正論を述べても受け入れられないことがほとんどです。

患者さんから電話で、「家に帰ってお薬確認したら、薬の数が少なかった。」

とあった場合、どう答えますか?

そうだったんですね!ちょっとお調べします。

多分全然この返し方をしている方もいると思います。

しかし、患者さんからしてみれば、「足りないから連絡したのに調べるってなんだ??」

と、自分の意見を否定されたと感じる方が多いハズです。

怒りをあらわにする方もいるでしょう。

大変申し訳ございません。詳しくお話を聞かせてもらってよろしいですか?

こういった受け答えで、相手の話を聞くことから入ると、「〇〇の薬が〇錠足りなったんだよ。」と、冷静に受け答えをしてくれるケースになりやすいです。

まず患者さんが薬局、薬剤師に何を求めているのかを聞き取るのがクレーム解決の第一歩です。

同調する

もちろんこちらが、完全に悪いこともありますし、患者さんの勘違いであることもあります。聞き取ったうえで患者さんの想いに同調することも大切です。

こちらが同調することで患者さんの怒りのトーンが少しずつ下がっていくケースもあります。同じ謝罪をするにしても、患者さんが不安に思ったこと、怒りをもったことを適切に要約して、それに対して謝罪するようにしましょう。

お金の渡し間違えについてのクレームであっても、実はその時に対応した薬局スタッフの態度がクレームの引き金になったケースもあります。

そこをしっかり聞き取り、同調し、謝罪して対応すれば、クレーム解決につながっていくはずです。

毅然とした対応をとる

患者さんのクレームに対して、弱腰で謝っているだけだと、余計に怒りが高まり、火に油を注ぐ結果にもつながりかねません。

前述したような、聞き取りや同調をするにしても、背筋をのばした状態で対応するようにしましょう。

どんだけ心が穏やかでなくても、毅然とした対応でふるまう姿勢がクレーム対策では必要です。

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相手の対応を見て、足元を見てくる患者さんも中にはいます。

いくらクレームでも、弱みを相手に見せないよう毅然とした対応をこころがけましょう。

事実確認をする

誤調剤が原因でクレームにこられた方でも、実際にその時の現場を検証する必要があります。

薬が足りないとクレームを言ってこられた方に対しても、その事実を聞き取ったうえで、在庫の管理や、お薬をお渡ししたときの事実確認をするようにしましょう。

案外患者宅にあったということも珍しくありません。

謝罪することも大事ですが、何に謝罪するかをしっかり見極めることも大事です。

最近では投薬現場をカメラで撮っている薬局も増えてきているため、その時の現場検証もしやすくなっています。

素早い対応を心掛ける

傾聴、同調、対応、現場検証など、対応をいろいろあげましたが、トータルして素早い対応は必要になってきます。クレームは引き延ばすものではありません。

また時間がかかることで患者さんの怒りが高まる可能性もあります。

事実確認は必要ですが、なるべく早い対応を心掛けるようにしましょう。

クレーム対応の心構え

患者が不満を持っているということが唯一の事実

まず、クレームを言ってきた患者さんが、「不満を抱いている」ということこそが、事実確認をする前にもうすでに分かっている事実です。

不快にさせてしまっている原因がこちらにあるということを受けとめましょう。

自分たちが原因で不満を生じさせたことに対する理解と共感

患者さんを不快にさせてしまっているのは、こちら側であることを受け止めましょう。

共感して話を聞く姿勢は、患者さんの心に響くはずです。

先入観を持たない

「薬がない!!」と言われても、「どうせ家でなくしたんでしょう?」などと、こちらから決めつけないようにしましょう。

患者さんの言い分を素直に受け入れることで、

  • 実際にどういう状態なのか?
  • どういう対応をしてほしいのか?

と「患者さんのニーズ」を探ることができます。

まず言ってきた人の言うことをきちんと聞く

こちらの話をするよりも、まず、「患者さんの話をきちんと聞く」ことが大事です。

まず、何かしら不満を抱いているのは間違いないので、その訴えを聞くようにしましょう。

対応するのはそれからになります。

議論しない。自分があっているかどうかは関係ない。その人の不満の原因を探る

内容を一通り聞いても、「いやいや、こちらが正しいでしょ。」と思うことは多いでしょう。

でも、それに対して議論しても、クレーム解決には至りません。

その人が何に対して不満を抱いているのかを探りましょう。

不満がわかれば、患者さんが、どういう対応してほしいのかがわかります。

薬剤師のポン
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クレーム対応は、ある意味患者満足度を上げるチャンスでもあるんです。

 

実際にあった、調剤薬局のクレーム対応集

では、ここで、実際に僕や、他の薬剤師が経験した、クレームとその対応について事例を挙げて説明していきます。

あくまで経験談ですので、これが正解!!と言い切ることはできません。

是非参考程度に考えて読んでみてください。

「バス来るから、はやくしてくれない?」

 

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こういった理不尽なクレームは多々あります。

いくら事情があるといえど、その患者さんに特別扱いはできません。

「なるべく早くおつくりします。」

の解答で、順番通りにお出しするべきですね。

「説明はいらないからさっさとしてくれん?」

 

 

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だいたいこういう方に限って、お薬が変わっていたり、実際しっかり飲んでなかったりすることも・・・。

最低限、お薬が変わっているか、しっかり服用できているかのような、服薬指導で聞きもらしてはいけないことは、おさえておくようにしましょう。

「なんで俺より後で来た人が、先に薬もらっているの?」

 

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怒り心頭でおっしゃられる方もいらっしゃると思いますが、お薬の内容によって、順番通りにはいかないこと、この患者さんが、後何番目にお出しできることなど、相手を否定することなくお伝えすることが大事です。

待たせていることには変わらないので、お待たせしていて申し訳ございませんと、「待たせていることに対して」限定的に謝罪することは、効果があるでしょう。

ただ、決して特別扱いはしないようにしましょう。

足元を見られる可能性がでていきます。

凛とした態度で、配慮のある対応が求められます。

前の時の薬少し足らなかったけど、間違えたんじゃない?

 

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その場で、投薬時に確認してもらっていると思いますが、後になって、薬が足りないと指摘されること。ありませんか?

後のことになってしまうので、本当に間違っていたかもしれませんし、患者さんが後で家にあったというケースもあります。

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後で、やっぱり家にありました。と電話されることも多いんですけどね・・。

まずは、こちらに非がなかったことを確認するために、在庫状況についてしっかり調べましょう。

自分の店舗の在庫がずれてなければ、自分の店に非がないことは確認できます。

そうなってくると、患者さんが、紛失してしまった可能性も出てきます。

患者さんを傷つけることなく、「こちらの在庫が合っていること」「投薬時に確認してお渡しさせてもらっていること」「もう一度探してみて欲しい」ことを伝えましょう。

頭ごなしに説明してしまうと、「俺が間違っているって言いたいのか!!」と余計に患者さんを逆上させてしまうことになります。

また、こういったトラブルを事前に防ぐためにも、投薬台に「カメラ」を設置しておくのも一つの手です。

その時の映像が残りますし、最終的には患者さんと一緒に「カメラ」を見て納得してもらえることが多いです。

また、「カメラ映像を確認しましたところ・・」とお話を進めることができますので、トラブルの早期解決にも繋がります。

職場が導入してくれるかどうかにもよりますが、「投薬台のカメラ設置」は「コンビニなどの店内カメラ」「ドライブレコーダー」に並ぶ有効な手段です。

 

薬剤師のためのクレーム対応。クレームを通して患者の満足度をあげよう。 まとめ

いかがだったでしょうか?

薬剤師が受けるクレーム
  • 待ち時間が長いことに対するクレーム
  • 患者対応により起こるクレーム
  • 誤調剤により起こるクレーム
  • 会計時に発生するクレーム
  • 医師からのクレーム
クレームの対処法
  • 患者さんの言葉に耳を傾ける
  • 同調する
  • 毅然とした対応をとる
  • 事実確認をする
  • 素早い対応を心掛ける

 

 

平社員の時はそこまで大きなクレーム対応をすることはないと思いますが、管理薬剤師になった時、クレーム対応を求められることは珍しくありません。

その時に、しっかりクレーム対応ができるか、相手の言いなりにならないかという対応の仕方を求められます。

理不尽なことも多いと思いますが、自分がそれに凛と対応できるように経験を積んでおくことが必要です。

ただし、そのようなクレームや、上司からの理不尽な対応に自分が潰されないように気を付けてください。

社内からもたたかれるような、自分を殺してまでその職場で働くのは個人的によくないと感じています。

ストレスをためず、クレームにも負けないよう、楽しく働きましょう。

ではでは♪

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ABOUT ME
薬剤師のポン
薬局薬剤師9年目。 薬学部卒業後、大手チェーン薬局に就職。大病院の門前薬局の前で働き、あらゆる科の調剤を担当する。一通りの仕事がわかってきてから、「自分の地元だったらもっといい仕事ができる」と考え、自分の地元で働きたいと強く願うようになり、地元の調剤薬局に転職。現在は地域密着薬剤師として地元の中小薬局で勤務中。

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